今夏は、例年にない酷暑で、同窓生諸兄姉におかれましても厳しい日々を送られたことと拝察致します。
同窓会として先ずご報告しなければならない一番大きな事は、本年6月19日の平成22年度同窓会総会で、従前任意団体であった同窓会の一般社団法人化を実現させたことであります。
そして、法人定款に基づいて、役員構成も従前の同窓会長、副会長等の名称から理事長、副理事長、専務理事、常務理事、理事、監事等に改められ、新たに常任幹事会議長、副議長等の役職が新設されました。そして、同窓会長であった小生が理事長に選出され、同時に副理事長に15期の荒井耕一郎さん、30期の湊信明さんが、専務理事に18期の関俊夫さん、20期の川田紀雄さんが選ばれ、その他、別掲の通り常務理事、理事、監事各役員が選出されました。同時に常任幹事会議長に5期の山本眞さん、副議長に12期の小川忠夫さん、16期の川上純二さんが選出され、常任幹事もそれぞれ選出されました。
更に、常任幹事選出委員会委員として、理事長、副理事長、専務理事、常任幹事会議長、副議長の外、定款第37条に定める名誉職の中から、常任顧問の1期の野村寛次さん、2期の顧問榎本奎介さん、3期の顧問三浦重孝さんが選ばれました。そして名誉職として、常任顧問、顧問、参与の方々が委嘱されました。これからは、このメンバーが中心となって同窓会活動の一層の発展を図る決意ですので、皆様方のご支援の程お願い申し上げます。
法人化へ向けて一つのきっかけとなったのは、昨年4月同窓会活動の中心的役割を担っておられた18期の田岡達朗幹事長の急逝によるもので、同窓会の通帳の管理の面で個人名義よりも法人名とした方が良いのではないかという話が出まして、同窓生は多士済々ですので30期の湊信明弁護士に同会副会長として法人化を担当していただくと共に41期の宮田浩志司法書士のご協力を得て、法人の定款並びに組織等の原案を作成賜り、約1年間、役員による数次にわたる検討を重ね、今次総会でご了承賜った訳であります。
この法人化に伴い、同窓会活動がより透明化を増すと同時に活動が活発化され、更には、財務的にもより充実出来ますよう各位にご協力を重ねてお願い申し上げます。
また、法人化を推進する中で、母校の中に事務局を置くことが定款に記されております故、大学側の了承も当然乍ら必要になってきましたので、国立大学法人東京学芸大学の村松泰子学長を始め牧山助友副学長兼事務局長、佐藤裕二附属学校課長、佐藤博美同係長、附属小金井中の川瀬邦臣校長、平田博嗣副校長等の諸氏にご尽力を賜りました事を茲に特に記しておきます。
その間の経緯を述べますと、本年6月19日に平成22年度同窓会総会での全員一致のご賛同を得て、同窓会の法人化実施に向けて諸々の手続きを行い、7月20日東京法務局府中支局への登記も完了し、無事法人化が実現致しました。そして、8月23日には同窓会事務局を附属小金井中学校内に設置するための「学校施設等の使用の申請書」を大学の附属学校課に提出致しました。そして9月15日、東京学芸大学に小生と荒井・湊両副理事長が村松学長を表敬訪問し、面談の上、正式に「使用許可」をいただきました。大学当局の温かいご配慮に心から感謝申し上げる次第です。
次に、今年に入ってからだけでも、2月2日にあの独特な存在感があった体育の玉木孟先生が、3月5日に3年前の母校創立60周年記念パーティーに元気な姿で参加された英語の加須屋弘司先生がそれぞれご逝去されました。茲に謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
また、本年3月7日、唯一人のお子さんであった同窓会幹事長の田岡達朗さんの一周忌をご遺族が計画中にご尊父であられる田岡忠美氏がご逝去され、たった一人残されたご母堂であられる田岡多加子様の悲しみは如何ばかりかと思いますが、同窓の有志や友人、学友、会社関係者等が集い4月24日、母校の東京大学山上会館で田岡玲子夫人ご列席の下、田岡達朗氏を偲ぶ会が開催されました。小生も友人の一人として当日入院先からかけつけて想い出の一端を述べ献杯させて戴きましたが、その後5月に入り、田岡多加子様より「自分の一人息子の達朗が、附属小金井中学校の同窓会のグループの一員としてお付き合いさせて頂いていたことが最良の想い出です。親として心より感謝申し上げます」との趣旨から一金拾萬円のご寄付が小生のもとに送られてまいりました。
小生も考える所あって、総会ではご紹介致しませんでしたが、無事法人化が実現致しましたので、8月24日の正副理事長専務理事会議で公表し、法人への第1号の寄付にさせて戴くことと致しました。そのご報告を兼ねて今秋には田岡家にお伺い致し、生前の田岡達朗さんのご活躍を讃えますと共に、本当に人生の悲哀をかみしめられておられるご母堂様に心からおくやみと感謝の意を申し上げる次第であります。
この田岡さんのご母堂様の同窓会への温かいご理解あるご支援は、すでに平田副校長にもご報告致し、これを機に同窓会活動の一層の活発化並びに母校への支援を高めるために、ご寄付やホームページへの賛助広告募集活動に一段と力を注ぐことと致したいと存じます。
一方、同窓会が同窓生や恩師との絆を深める場として各種行事を行っていることはホームページ等でご紹介致しておりますが、母校に対する大きな貢献として附属小金井中学校教育後援会「若竹会」への参加があります。
現在、役員としては同窓会副理事長の15期荒井耕一郎さんが「若竹会」の副理事長として、また同窓会副理事長の30期湊信明さんと同窓会常務理事の41期布施公彦さんが理事として、小生が顧問に就任しておりますが、この「若竹会」は、文部科学省より国立大学法人としての東京学芸大学への交付金が毎年減額される中で何とか教育環境の整備や教科指導に必要な教材、教具の充実、学校運営に必要な消耗品の購入や、講師等への謝金に不足する分を充足させようと、在校生の父兄、同窓会、旧職員の有志による入会金、会費、寄付等を毎年集めて大学を通じて附属中学校に教育助成金として支援してきておりますが、その額は昨年だけでも4100万円になります。この「若竹会」に対する一層の支援も今後荒井副理事長を中心に役員一同一丸となって協力する気運を高めたいと存じます。
更に今夏、菅民主党内閣では政府に於いて概算要求の作業につき、各省一律1割削減が閣議決定されました。
私としても、万が一、大学に対する交付金が1割ももしカットされるならば、到底教育後援会としてはその負担に耐えられなくなり、大学全体の問題として附属学校の統廃合にも及びかねないとの強い危惧を持っております。
参考迄に申し上げますと、東京学芸大学は経常収益合計132億円の内、学生納付金が37億円で全体の29%、受託研究等1億円、寄付金2億円、運営交付金は何と85億円で65%の多くを占めております。
この運営交付金を他大学と比べると、総合大学の東京大学は41%、単科大学では小樽商科大学が47%、浜松医科大学が27%であり、附属病院収益や受託研究費が多い大学や、学生納付金が多い大学と比べて、教員養成という特性が如実に表れております。すなわち、自己資金の確保が極めて難しい教員養成系の大学の特性に応じたきめ細かい対応を文科省はする必要があり、国立大学を一律に扱うのは危険と私は考えます。従前の運営交付金1%削減は大学経営のスリム化には役立ったとも考えられますが、もう限界に来ており、大学運営に多大な歪すらもたらしているので、政府は、高等教育機関に対する財政支出の割合(対GDP比で0.5%)を将来的にはOECD各国平均の1%に迄増額することこそ必要と考えます。
にもかかわらずこの運営費交付金大幅カットということになれば、教員養成大学として、日本の未来を担うたくましい若者を育てる教員の養成に大きな禍根を残すことのみならず、国家百年の大計もまた齟齬をきたすのではないでしょうか。
現状を踏まえ、大学システムの崩壊を招きかねない文教予算の大幅な削減については、政府や国会議員はよく検討され、「強い人材」育成に投資が必要であることの認識を高めて戴くために、まず同窓生の中で国会議員になられている卒業生を調べ、11期の渡辺浩一郎さんが衆議院議員であるとの情報に接し、恩師であられる安藤哲子先生より、同氏にお手紙を出して戴き、同窓会の顧問就任をお願いし、7月27日、小生と関・川田両専務理事が衆議院第二議員会館に訪問し、文教予算についての理解を深められるよう要請しました。すでに同窓会顧問である18期の松野信夫参議院議員を7月30日に小生と関専務理事が参議院議員会館に訪問し協力要請しました。松野議員は選挙区が熊本であることから、熊本大学からも要望されている旨述べられ、協力を誓って戴きました。今後の活動につきましては学校当局との連携をとりつつ行う予定です。
このように、母校は今、大きな問題に直面しておりますが、同窓生の我々には身近な問題としてとられにくいこともありますが、両議員だけでなく、これからは各方面で活躍している同窓生の各位にもご協力、ご支援を一層深めて行きたいと思っております。
今後の本年度の活動としては、いずれ正式にご案内申し上げますが、11月3日(水)の文化の日には第5回なでしこ杯秋季ゴルフコンペ(実行委員長関専務理事)が企画されており、来年の平成23年1月30日(日)頃には前年に引き続き恩師の先生方を交えての年次懇親会(実行委員長関専務理事)が企画されております。そして2月19日(土)~21日(月)には、第2回の恩師と行く温泉とスキー旅行(実行委員長湊副理事長)が、前年に引き続き草津温泉で開催される予定で、すでに恩師の安藤哲子先生や国語の山下政太郎先生が参加を表明されております。
また、母校の在校生達にもその将来の進路を考える上での一助として、社会で活躍されている同窓生が授業の一環として教室でマイクを持ってお話をする機会も平田副校長先生と相談の上、ぜひ実現させたいと思っております。そしてとりあえず、全校生徒や教職員、同窓会役員等に配布されております「広報・わかたけ」した。(本年度担当46期阿部慎史監事)
本年4月に新任された川瀬校長、平田副校長の両先
に「先輩からのメッセージ」のコーナーを設け、同窓生のそれぞれの進路について紹介させてもらうこととしま生を始め現教職員の先生方と共に、母校の発展・充実の為に同窓生各位がそれぞれの立場で母校への支援を考え、行動されますよう重ねてお願いする次第です。
更に、3月8日(火)11時30分~12時30分には、母校に於いて卒業予定者の皆さんに対し、同窓会の一員として迎えるスピーチを行うと共に、同窓会活動への積極的な参加をお願いする予定です。(担当荒井副理事長)
そして、何よりも同窓会活動の輪を広げる為に、附属小金井小学校同窓会の副会長として活躍されている20期の川田専務理事を中心に、組織担当の18期中久保慎一常務理事、同20期の鈴木弘常務理事、同23期の山川義介常務理事、同41期の岡村和彦常務理事が一丸となって、昭和24年度卒の第1期生から平成21年度の第61期生迄の多くの同窓生が友情の絆を強めるために、各期毎に必ず常任幹事が設置出来ますよう、名簿整理を含む組織強化に全役員一致協力して努めたいと存じます。
同時に現在のホームページ(担当布施常務理事)の一層の充実を図らなければなりません。
このホームページは「同窓生の親睦を深めるための情報交換の場」とするばかりでなく、「母校から発信される同窓生に対する情報の伝達」「母校に対する同窓生の支援を目的とする広報」「母校に関心を持つ方々にも読んでもらえるページ」としなければならないと考えます。
そのためには、各期の同期会や同窓生の活躍の情報をキャッチし、紹介する体制の強化はもとより、広告募集活動をスタートさせるためにも、次回の理事会に「同窓会ホームページ運営委員会」の設置を提案し、同窓生との大きなコミュニケーションの場であるこのホームページの拡充に努めたいと存じます。
末尾となりましたが、2年後には母校創立65周年の節目を迎えます。今年からその準備に取り組まなければなりません。あの素晴らしかった60周年記念行事を上回る集いを持てればと念願しております。いずれに致しましても、同窓会ほど懐かしくまた楽しみな集いは無いと思われるような同窓会行事にするために、和を大切にしながら、その絆を一層強めて行きたいと存じます。
いずれ正式にご案内致しますが、平成24年6月2日(土)の昼に母校に於いて、創立65周年記念パーティー(実行委員長荒井副理事長)を開催する予定です。同窓生の皆さんのご参加、ご協力を心からお願い申し上げます。